◇いとしの愛車(スクーター編)
いとしの愛車(スクーター編)
皆さんには、今でも心に残っている「愛車」はありますか?
私には、青春時代を一緒に過ごした、とても思い出深いスクーターがあります。
HONDA RUNAWAY(ホンダ・ランナウェイ)。
高校2年生の頃に乗り始めた、私にとって初めての本格的な相棒でした。当時は50ccのスクーター。
ところが、このRUNAWAY、50ccとは思えないようなシルエットが実にカッコよかったんです。カラーリングはシルバー。今のスクーターとはまた違う、ちょっと無骨で、それでいてスタイリッシュなデザイン。高校生だった私には、それだけでも十分に「大人になった!」ような気分にさせてくれる存在でした。
もちろん、「スクーターでどこまでも旅をした!」というほど遠出をしたわけではありません。
遊びに行くといっても、基本的には近隣が中心。
当時住んでいた横浜市から、一番遠くまで出かけたのが、湘南方面。藤沢から茅ヶ崎あたりまで走ったことが、今でも印象に残っています。ただ、目的地そのものよりも、行き帰りの道のりのほうが思い出深い。特に国道246号線。今思えば、50ccのスクーターで走るにはなかなか大変な道だったのかもしれません。いや無茶ですね。。。それでも、アクセルを開けて走る感覚、街の景色、風、そして「自分の力でどこへでも行ける」という感覚。それがたまらなく楽しかった。
大学時代になると、さらに大活躍します。
通学。アルバイト。そして、テニスの練習。当時の私にとっては、まさに生活の足そのもの。おおむね30分圏内なら、どこへ行くにもRUNAWAY。大学へ行き、アルバイトへ行き、テニスの練習へ行き、友人と遊び、また帰ってくる。そんな毎日を、縦横無尽に走り回っていました。今振り返ると、スクーターがが私の行動範囲を広げてくれたのは間違いありません。歩いて行くには遠い。自転車ではちょっと大変。でも、スクーターなら気軽に行ける。その「ちょっと遠く」を自由にしてくれたのでした。
そして、そこにはテニスもありました。練習へ向かうときのワクワク感。練習が終わって帰るときの心地よい疲労感。テニスラケットを持ってスクーターにまたがり、街の中を走っていたあの頃。
今の自分から見ると、ずいぶん若かったなぁ……と思います(笑)。
でも、不思議なことに、そんな何気ない日々ほど、年月が経つと鮮明に思い出されるものですね。
大変お世話になったのが高校時代から大学時代まで。決して長い人生の中で大きな時間ではありません。それでも、青春時代の大切な場面の多くに、このシルバーの50ccスクーターがいました。「愛車」という言葉は、単に高価な車や長く乗っている乗り物を指すものではないのかもしれません。一緒に走った時間。見た景色。出会った人。そして、その頃の自分自身。そんな思い出が詰まっているからこそ、愛着が生まれる。私にとってHONDA RUNAWAYは、まさにそんな一台でした。
そして今、上尾グリーンテニスクラブでテニスを楽しみながら、ふと思います。今はラケットを手に、テニスコートを縦横無尽……とまではいきませんが(笑)。形は変わっても、「動くこと」「出かけること」「仲間と楽しむこと」が好きなのは、あの頃から変わっていないのかもしれません。
皆さんにも、青春時代を一緒に過ごした「いとしの愛車」がありませんか?たまには昔の写真や思い出を振り返ってみるのも、いいものですよ。あの頃の自分に出会えるかもしれません。

