◇アルコール消毒?栄養補給?
2026.08.06



「今日の上尾市のように真夏の酷暑がきつく、身体中の水分がお水で補給、プレー後のシャワー後にビール!のパターンは身体に良いのですか?
または、病の原因ともなります? 血圧、糖尿病など…他の持病がある方は、どんな注意が医学的にも必要なのですか?」
う〜ん…
結論から言いますと、「酷暑の中で水だけを飲み、プレー後にいきなり冷たいビールを飲む」というパターンは、医学的に非常に危険です。
特に高血圧や糖尿病などの持病がある場合、心筋梗塞や脳梗塞、急激な血糖値スパイクを引き起こす直接的な引き金になり得ます。
1. なぜ「水だけの補給 + プレー後のビール」が危険なのか?
① 「水だけ」の補給で起こる低ナトリウム血症
猛暑の中で汗を大量にかくと、水分だけでなく塩分(ナトリウム)も急速に失われます。この状態で「お水だけ」を大量に飲むと、血液中の塩分濃度が薄まり、「低ナトリウム血症」を引き起こします。
- 症状: 強いだるさ、めまい、筋痙攣(足がつる)、重症化すると意識障害。
② 脱水状態でのアルコール(ビール)
「汗をかいた後のビールは水分補給になる」と思われがちですが、実際は強力な脱水促進剤です。
- アルコールの利尿作用により、飲んだ量以上の水分が尿として排出されます(ビール1Lで約1.1Lの水分失う計算)。
- 体内が渇いた状態で飲むと、さらに血液中の水分が奪われ、血液がドロドロになります。
③ シャワー後のヒートショックと血管への負担
猛暑で広がった皮膚の血管が、シャワーで刺激され、急激に冷たいビールを飲むことで自律神経が乱れ、血圧が激しく上下します。
2. 持病がある方のリスクと医学的な注意点
高血圧・循環器系疾患がある方
- 危険性(血栓・脳梗塞・心筋梗塞): 「汗による脱水 + ビールの利尿作用」により、血液中の水分が減ってドロドロ状態(高粘度)になります。この状態で血圧が乱降下すると、脳や心臓の血管に**血栓(血の塊)**が詰まりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞の発生リスクが跳ね上がります。
- 注意点:
- 運動後〜入浴後まではしっかり水やスポーツドリンクで水分・塩分を補填し、脈拍と体温が落ち着いてからお酒を楽しむこと。
糖尿病・代謝系疾患がある方
- 危険性(急激な血糖変動・高血糖脱水): 喉が渇いた状態でのビール(特に最初の一杯)は、糖分が素早く吸収されて血糖値スパイク(急速な上昇)を引き起こします。また、高血糖状態自体が利尿作用を強めるため、脱水がさらに悪化する悪循環に陥ります。
- 注意点:
- ビールを飲む前に、まずお茶や水、または軽めのタンパク質・野菜などを一口入れてからアルコールを口にすること。
3. 安全に運動・酷暑を乗り切るための「改善パターン」
プレー中からプレー後までの過ごし方を少し変えるだけで、身体への負担を劇的に減らすことができます。
- プレー中〜直後: 「水+塩分(スポーツドリンクなど)」をこまめに摂る。
- お風呂・シャワー後: ビールを口にする前に、まずはコップ1〜2杯の水か麦茶をしっかり飲む(体内の水分量を正常に戻す)。
- お酒の飲み方: ビールと同量以上の「和らぎ水(チェイサー)」を交互に飲みながら楽しむ。
酷暑の中での運動は、自分が思っている以上に体に大きな負荷がかかっています。「しっかり塩分・水分をリカバリーしてから一杯楽しむ」というステップを挟むことで、持病のリスクを予防しながら安全に夏を乗り切ることができます。
「わかっちゃいるけど〜、やめられない〜🎵」とスーダラ節でハナ肇とクレージーキャッツ 植木等さんが歌っていたのは65年前(1961年・もちろん私の生まれる前!)ですが、今も「やめられない〜🎵」とお嘆きの貴兄には、どんな言葉を掛けてあげるのが一番良いのでしょうか?