◇近年の夏の猛暑・酷暑はどんな影響が?
2026.07.29
① つる植物(つる性植物)が目立つようになったのは気のせいではない可能性があります
つる植物(クズ、ヤブガラシ、ヘクソカズラ、アサガオ類など)は、
- 高温を好む種類が多い
- 成長速度が非常に速い
- 他の植物を利用して太陽光を獲得できる
- 一度根付くと乾燥にも比較的強い
という特徴があります。
夏の気温が35℃を超える日が増え、植物同士の競争が激しくなると、こうした「成長スピード重視」の植物が有利になります。
そのため道路脇や河川敷、空き地では以前よりもつる植物が覆い尽くしている風景が各地で見られるようになっています。
② 南方系の植物が北上している
これは魚だけではありません。
例えば
- ソテツ
- フェニックス(ヤシ類)
- ビワ
- オリーブ
- レモン
- アガベ
- ブーゲンビリア(暖地では越冬例が増加)
など、本来は西日本や温暖地域向けだった植物が関東でも育ちやすくなっています。
逆に、
- サクラ
- カエデ
- シラカバ
- 高山植物
など寒さを必要とする植物は、生育場所が北へ、高い山へ移動していることが確認されています。
③ 野菜への影響はかなり深刻です
ここ数年、農家の方々が最も苦労しているのが「高温障害」です。
例えば
トマト
- 実が付きにくい
- 色付きが悪い
- 甘みが落ちる
レタス
- 暑さで結球しない
- 苦味が増える
キャベツ
- 生育不良
- 病害虫が増える
ほうれん草
- 夏場はほぼ栽培できない地域が増加
米
- 白く濁る「白未熟粒」が増える
- 品質低下
- 一等米の割合が減少
④ 害虫も増えています
暖冬の影響もあり、
- カメムシ
- アブラムシ
- コナガ
- ハスモンヨトウ
などが越冬しやすくなっています。
さらに熱帯性の害虫も北上してきており、防除の負担は年々大きくなっています。
⑤ 東京湾の変化も同じ現象です
海も陸も原因は共通しています。
海面水温が長期的に上昇すると
- サンゴの北上
- チョウチョウウオ類
- クマノミ
- ブダイ類
など暖かい海の生物が東京湾や相模湾でも見られる機会が増えています。
一方で、
- サケ
- サンマ
- スルメイカ
など冷たい海を好む生物は漁場が北へ移動しています。
⑥ これからの農業は「品種」も変わる時代へ
農業では既に、
- 暑さに強い米
- 高温でも実が付くトマト
- 耐暑性レタス
- 耐暑性ブロッコリー
などの新品種の開発が急速に進んでいます。
また、
- 遮光ネット
- ミスト散水
- 点滴灌水
- AIによる環境制御ハウス
などを活用して、高温に対応する農業へ移行が進んでいます。
<テニスとの共通点>
上尾グリーンテニスクラブのような屋外スポーツでも、夏の環境変化は無視できません。
昔は「夏だから暑い」で済んでいたものが、現在は体温を超えるような猛暑日が珍しくなくなり、プレー時間や休憩、水分・塩分補給、プレー時間帯の工夫が重要になっています。
植物も人も同じで、「暑さに耐える」だけではなく、暑さに適応することがこれからの夏を安全に過ごす鍵になっていくでしょう。
