◇なぜ夏は晴れて暑いのか?
「なぜ夏は晴れて暑いのか?」
太平洋高気圧とオホーツク高気圧がつくる日本の夏
夏になると、青空が広がり、強い日差しが降り注ぐ日が増えます。
テニスを楽しむ私たちにとって「晴れ」は嬉しい天気ですが、その背景には日本特有の大気の仕組みがあります。
夏の晴天をもたらす主役が 「高気圧」 です。
高気圧とは、周囲より気圧が高い空気のかたまりのことです。高気圧の中心付近では、上空から空気が下降する「下降気流」が起こります。
空気は下降すると圧縮され、温度が上昇します。その結果、雲ができにくくなり、青空が広がります。
つまり、
高気圧 → 空気が下降 → 雲ができにくい → 晴天になる
という流れが、夏の晴れを生み出しています。
日本の夏を支配する「太平洋高気圧」
夏の日本の天気を大きく左右するのが、太平洋高気圧です。
太平洋高気圧は、主に日本の南東にある太平洋上で発達する巨大な高気圧です。
この高気圧は時計回りに風を吹き出しており、日本付近には南から暖かく湿った空気を送り込みます。
そのため、
・気温が高くなる
・湿度が上がる
・蒸し暑く感じる
・熱帯夜が増える
という、日本らしい夏の暑さになります。
特に関東から西日本、九州では太平洋高気圧の影響を強く受けるため、35℃を超える猛暑日になることもあります。
涼しい夏をもたらす「オホーツク高気圧」
一方、日本の北東側には オホーツク高気圧 があります。
これは北海道の北に位置するオホーツク海付近で発達する高気圧です。
太平洋高気圧とは性質が大きく異なり、冷たく湿った空気を持っています。
この高気圧が強くなると、北東から冷たい風が日本へ流れ込みます。
特に、
・北海道
・東北地方の太平洋側
・関東沿岸部
では気温が下がり、梅雨時期には「やませ」と呼ばれる冷たい風をもたらすことがあります。
夏なのに肌寒い日があるのは、このオホーツク高気圧の影響なのです。
なぜ北海道は涼しく、関東~九州は暑いのか?
「同じ日本なのに、なぜ北海道だけ涼しいの?」
これは単純に「北にあるから」だけではありません。
大きな理由は3つあります。
① 太平洋高気圧の影響の強さ
北海道は太平洋高気圧の中心から遠く、暖かく湿った南風の影響を受けにくい地域です。
一方、関東から九州は太平洋高気圧の勢力範囲に入りやすく、猛烈な暑さになります。
② 偏西風の流れ
上空では偏西風が西から東へ流れています。
北海道は大陸やオホーツク海からの冷たい空気の影響を受けやすく、夏でも比較的涼しい空気が入り込みます。
③ 海からの距離と地形
北海道は周囲を海に囲まれ、広大な土地があります。
また、湿った暖気が入りにくいため、関東や西日本のような「高温多湿」の状態になりにくい特徴があります。
ただし近年は北海道でも猛暑日を記録することがあり、地球温暖化の影響も指摘されています。
関東の高原が涼しい理由
関東周辺の高原が夏でも涼しい理由は、標高によるものです。
一般的に気温は、
標高が100m高くなると約0.6℃低下する
と言われています。
例えば標高1,000mの高原では、平地より約6℃気温が低くなります。
そのため、同じ関東地方でも、
・軽井沢
・那須高原
・日光
・秩父山地
などは夏の避暑地として人気があります。
今年の向こう1か月の天候傾向
今年の夏も、全国的に暑さが厳しい傾向が予想されています。
今後1か月は、
■気温傾向
平年より高めとなる可能性が高く、関東から西日本では猛暑日となる日もありそうです。
■天気傾向
太平洋高気圧が日本付近で勢力を強めると、晴れる日が増えます。
ただし、夏の高気圧の周辺では大気が不安定になりやすく、
・突然の雷雨
・局地的な大雨
・夕立
にも注意が必要です。
■湿度傾向
南から暖かく湿った空気が流れ込むため、湿度は高めの日が多くなる見込みです。
気温だけでなく湿度が高いと、汗が蒸発しにくく、体感温度はさらに高く感じます。
夏のテニスを安全に楽しむために
夏の晴天はテニス日和でもありますが、暑さ対策が重要です。
・プレー前後の水分補給
・帽子やサンバイザーの活用
・休憩時間をしっかり取る
・無理をせず体調を確認する
ことが大切です。
青空を作る太平洋高気圧。
涼しい風を運ぶオホーツク高気圧。
日本の夏は、これら大きな空気の流れによって作られています。
今年の夏も、気象の仕組みを知りながら、自然と上手につき合い、楽しく安全にテニスを楽しみましょう。
